東日本大震災から10年、被災地の“今”を知る・つながる・応援する

2011年3月11日の東日本大震災から10年。

壊滅的な被害を受けた東北の被災地では、道路や橋の建設、高台移転などハード面の整備が着実に進んでいます。一方、震災後に拍車がかかった人口減少や過疎・高齢化、増える孤独死など課題はまだ山積みで、新型コロナウイルス感染症の影響も被災地に再び影を落としています。大切な人や財産を失った人の「心の復興」にも終わりはありません。

1000年に一度の大災害といわれる東日本大震災の爪痕は深く、「10年」という年月は、これからも続く長い復興の道のりの過程でしかないかもしれません。でも、節目の一つとして一人ひとりの「10年」に思いを馳せることは、頻発する災害や防災、そしてサステナブルな生き方や地球の未来を考えるヒントになります。東日本大震災で甚大な被害を受けた日本が、かつてよりも良い形で復興する「Build Back Better」の考え方のなかでこれからの「防災」を再構築していくために、東北の”今”について「知る」「つながる」「応援する」きっかけになる取り組みをご紹介します。

被災地の今を「知る」

「“あの日”の記憶を後世に伝え、防災・減災に役立てよう」

そんな思いで今、かつて被災した場所やその周辺に震災伝承館や石碑などが建設され、被災者自らが311の体験を語る「語り部」の取り組みも進められています。悲しい記憶を伝えるだけでなく、代々続いてきた東北沿岸部ならではの暮らしや仕事体験ができる復興応援ツアーも各地で実施されています。

新型コロナウイルスの影響で、県をまたいでの移動がしづらい昨今ですが、「今こそ見にきてほしい」と、コロナ禍でもツアーを継続して実施している人や団体があります。たとえば、福島で活動するNPO法人ライフケア代表・関久雄さんの「福島のいまを知るスタディツアー」では、原発事故の被害にあった地域の複雑かつ厳しい現状について、象徴的な場所やキーパーソンとなる人々への訪問を通じて深く理解することができます。

関さんは震災前、福島県二本松市で家族と暮らしていましたが、原発事故後、家族を山形県に避難させ、自身は二本松に残って原発事故の矛盾と葛藤を見つめてきました。ライフケアでは、さまざまな事情で原発事故の被災地で暮らす人々への健康相談や被曝から身を守るための講座、体を動かす機会が減った子どものための合宿キャンプなど多岐にわたる活動を続けています。

lifecare

©️lifecare

詩人であり、歌い手でもある関さんは、複雑化する福島の課題は、目に見えない放射能の脅威との闘いだけでなく、人々の心の「分断」にあるとし、これからは「どんな立場・考えの人も互いを尊重しながら生きていくことがまず大切」と語ります。もともと自然体験学習などを主催してきた関さんのツアーでは、これからの日本のエネルギーや使い捨ての暮らしを再考するヒントも詰まっています。

買って「つながる」

新型コロナウイルスの影響で、ネットショッピングの需要が高まっていると言われますが、普段のお買い物で、もっと気軽に東北の被災地を応援できる方法があります。

Yahoo!JAPANのエールマーケット

Yahoo!JAPANの「エールマーケット」では、東北の海の幸や地酒といったご当地グルメから伝統工芸まで、生産者こだわりの品がたくさん紹介されており、現地に訪れた気分で選ぶことができます。

SoooooS.(スース)

人や地球に優しい暮らしのためのショッピングモール「SoooooS.(スース)」では、オーガニックやフェアトレード、環境に配慮した商品などのほか、災害被災地を応援する復興支援商品を取り扱っています。

寄付して応援!

日本人の寄付の現状と動向をまとめた「寄付白書」(発行:日本ファンドレイジング協会)によれば、東日本大震災のあった2011年、日本人の寄付額は前年比2倍以上の1兆182億円に拡大。その後年々増え、震災をきっかけに寄付は着実に広がっているようです。背景には、この10年で寄付税制の改正やクラウドファンディングの多様化など、寄付を後押しするさまざまな変化があります。

※参照:東日本大震災から10年、日本の寄付の現在地|ファンドレイジング・ジャーナル・オンライン

「でも、東北の復興を応援したいけど、どこへ寄付すればいいのかわからない」

そんな人には被災地で活動するさまざまな団体を紹介しているポータルサイトがおすすめです。返礼品が受け取れるプロジェクトも多数掲載されています。

生まれ故郷や応援したい自治体に寄付ができる制度「ふるさと納税」

「ふるさと納税」では寄付金のうち、2,000円を超える部分については所得税の還付、住民税の控除が受けられます。ふるさと納税サイトの「ふるさとチョイス」や「さとふる」では、「3.11 東日本大震災 被災地の今」や、「東日本大震災の復興支援特集ページを公開」などの特設ページを設けています。ほかにも「ふるなび」「楽天ふるさと納税」などのウェブサイトがあります。ふるさと納税を通じて被災した自治体へ寄付することも復興応援の一助となるため、ぜひ検討してみてください。

【ウェブページ】NPO法人ライフケア
【ウェブサイト】Yahoo!JAPAN エールマーケット
【ウェブサイト】SoooooS.(スース)
【ウェブサイト】ふるさと納税サービスの比較・ランキング | 金融・投資メディアHEDGE GUIDE

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新海 美保

新海 美保

新海美保(しんかい みほ)。出版社やPRコンサル企業などを経て、2014年にライター・エディターとして独立。雑誌やウェブサイト、書籍の編集、執筆、校正、撮影のほか、国際機関や企業、NPOのPRサポートも行っている。主なテーマは国際協力、防災、サステナビリティ、京都など。一児の母。現在、長野県在住。2021年4月からフィジーへ移住予定。共著『グローバル化のなかの日本再考』(葦書房)ほか

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